日々のあわ

自転車の話題

【私見】ボディビルメソッドの自転車競技への応用

大仰なタイトルである。私はボディビルに興じていた時期もあるので、このエントリーで個人的な知識の棚卸しと整理を。クソ長くなりそう。
いくつかURLを引用したが、科学的なエビデンス等は一切引用していないので、内容はチラ裏。

 

自転車に出会う前の私は日々ウエイトトレーニングに励んでおり、とにかく筋肥大を狙ったトレーニング・食事に取り組んでいた。
振り返ると自分でも感心する(ちょっと引くくらい)レベルで、週6回はトレーニングしていたし、食事も間食含め7食/day、3500~4000Kcalは摂っていたと思う。
思い出せる限りでトレーニング内容と食事を振り返ってみる。

ある日トレーニング(Leg day)
※当時は分割法を採用しており、脚、背中、胸肩、肩腕とかだったと思う。

・バーベルスクワット
ウォームアップ 60kg 20rep
 80kg 15rep
  100kg 12rep
メインセット  120kg 10repx3set

・ハックスクワット
10RMx3~4set

バーティカルレッグプレス
220~240kg 10repx3~4set

ブルガリアンスクワット
10RMx片脚4setずつ 計8set

・レッグエクステンション
10RMx4set

・レッグカール
10RMx4set

これで大体1session100~120分くらい。バーベルスクワットはフロントスクワットをやったりもした。
BIG3のMAX重量は

ベンチプレス 95kg(100kg達成出来ず)
デッドリフト  150kg
スクワット   165kg
計       410kg

だったと思う。

当時の私は日本人なら鈴木雅氏、海外ビルダーならロニー・コールマンに憧れていた。


◆食事

朝食  オートミール 卵2個
間食1 アーモンド等のナッツ類+プロテイン@会社
昼食  パスタ200g 鶏胸肉200~300g ブロッコリーたくさん
間食2 アーモンド含むナッツ類+プロテイン@会社
間食3 プロテインバーor おにぎり
トレ中 カーボドリンク
トレ後 マルトデキストリンプロテインのドリンク おにぎり
夜食  目玉焼き2個+アーモンド

上記の他にマルチビタミン等のサプリメントを摂取。
3食は当然すべて自炊していた。
2015年の東京オープンボディビル大会への出場を目論んでいた。(オードリー春日が出たやつ)

そんな折に友人達との忘年会での腕相撲で左上腕骨を螺旋骨折し、暗黒の年末年始を過ごした後にボディビルからはフェードアウト。


その約1年後に自転車と出会って今に至るというワケ。

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本題

◆ウエイトトレーニングについて

自転車含む持久系スポーツにおけるウエイトトレーニング(レジスタンストレーニング)の是非については、著名なS&Cトレーナーである河森氏がそのブログにまとめてくれており、内容も非常に説得力があり同意できるものであったので、勝手ながら以下にURL貼付。

#460 持久系競技のアスリート達よ。まだウエイトトレーニングやらないの?
http://kawamorinaoki.jp/?p=175797281


当然ながら私も自転車競技におけるウエイトトレーニングについては肯定派である。
フルタイムワーカーのホビーレーサーという立場上、「推奨」ではなく、「肯定」としている。
理由はシンプルで、


「そもそも競技練習(自転車であれば実走・ローラー)のための時間を捻出する事が優先されるべきだから」

 

である。
ウエイトトレーニングを実施するのであれば週2回x1時間は確保したいが、普段の競技練習に加えてその時間を確保するのは会社員としてはではかなり環境に恵まれないと難しいと思う。
もちろん早朝ローラー1時間+夜ウエイト1時間というスケジュールも理論上可能なんだけど、回復が追い付かない事や、日常生活とのバランスを考えると(少なくとも私には)実践性は低い。
というワケで私は現状ウエイトトレーニングを行っていない。自転車競技歴が浅い事もあり、プラトーに達しているという実感もないし、何より自転車に乗るほうが楽しい。

 

ある程度競技歴が長い選手や、プラトーを感じている選手(半年以上Vo2MAXやFTPの向上が見られないor上昇幅が微小など)には効果的なのではと思う。

 競技練習とウエイトトレーニングのバランスについては上で紹介した河森氏のエントリーに書いてある。

 


なのでここからは、その「環境に恵まれた場合」のウエイトトレーニングと食事について。

ウエイトトレーニングを行う場合、一般的に種目・回数・重量あたりが検討されると思われるが、それらについての私の考えはこう。


「バーベルフルスクワット・デッドリフトを6~8回が限界の重量でやりこめ」


S&C業界では既に常識となっているが、私もウエイトトレーニングのプログラムについては競技の動作とは独立して設計されるべきだと考えている。
なぜならウエイトトレーニングの目的はズバリ


「強い肉体の獲得(筋力・筋量の向上)」


であり、その肉体を各競技に即した動作に最適化する(神経系のトレーニング)のは自転車でいえば実走やローラーであるべきで、それをウエイトトレーニングに求めるのはそもそもお門違い。
つまり自転車競技向けのウエイトトレーニングなんてものは無い、ということ。

(ついでに言うと男性向けの種目、女性向けの種目なんてものも無い。)
競技上の可動域の拡大等は副次的な効果として期待されるけど、それは適切なコーチングを受けられて初めて実現するレベルかと思う。

 

一人でやるならまずは基本種目と重さ、フォームにこだわれ、という事である。

上記で私がやっていた分割法も、今となっては「分割しすぎ」であったように思う。


◆マシントレーニングについて
また、マシンでのトレーニングについては、健康な40代までの男女に対象を限定すれば、競技やトレーニングの目的に限らずはっきり「非推奨」である。


理由は「フリーウエイトと比較して効果が薄く、非効率」なため


マシントレーニングの利点は①フォームや動作がある程度固定されており安全だから、②上級者が狙った筋肉のみをピンポイントで鍛えやすいから
だと考えていて、要するにスポーツ経験皆無な超ド初心者か、トレーニング歴の長い上級者向けというワケである。


マシンはトレーナーの人的リソースを節約出来、低コストでジム運営が可能になるというビジネス上の強烈なメリットがあるため、
特に日本では一部のジムを除いてマシンエリアが広く、フリーウエイトエリアは相対的に少ない、ひどいと皆無だったりする。


以上、マシントレーニングについては運営側と我々ユーザー側におけるコストパフォーマンスがかなり非対称なので、個人的にはオススメしない。


まとめると、ウエイトトレーニングをやるのであれば

「フリーウエイトエリアが充実しているジムを探し(スクワットラックが2つ以上あると尚良)」
「バーベルトレーニングを実施する」

コレが大事。

フォームについては可能であれば信頼できるトレーナーについてもらって指導してもらうのがよろしい。一人でやるならMArk Rippetoeの動画を参考にしてみると良い。

How to Low Bar Squat With Mark Rippetoe

www.youtube.com


既にクソ長いが、、、

◆食事について。

食事はシンプルで、


体重増やしたければオーバーカロリー。
体重減らしたけれればアンダーカロリー。


コレのみ。

低糖質・低脂質等の栄養バランスに関わらず、これはエネルギー保存の法則に立脚した不変の真理である。カラダ作りをするなら、まずは摂取カロリーを検討しないといけない
「人体は常に科学の先を行く」という事例が良く観察されるのがボディビル業界であるが、上記は私が生きてる間には覆らないと思う。

また、個々人で必要なカロリーは当然バラつきがあり、「30歳男性の必要カロリーは〇〇〇Kcal」なんて数値はない。

よって増量・減量戦略については「自分が現在摂っているカロリー」を把握し、そこからカロリーを増減させていくという事になる。


◆何を食べるか

ボディメイク業界で有名な言葉として「We are what we eat(我々は我々が食べたもので出来ている)」という言葉がある。
これは全くその通りで、遺伝子レベルでの影響はわからないけど、少なくとも体調や体重などは何をどれくらい食べたかで決まる。


もちろん全て自炊した食事を用意出来れば理想的だけど、会社員であれば普通無理。
手軽なコンビニも利用したいし、食事はストレス解消の手段であるという事も考えると、ジャンクも食べたい。
そういうワケでサラリーマンホビーレーサーという、時間的制約があり、且つある程度体重のコントロールも求められる状況で採用している食事戦略は以下。

 

「マクロ栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物)バランスを意識する」
「飲み会や外食がありカロリー過多になった場合は、次の食事で調整(主にタンパク質のみの摂取とする)」


コレだけ。つまりタンパク質を最優先に摂取する事だけ意識している。
食べ過ぎた次の食事はプロテインのみとか。

その他、個人的に意識している食べるモノの優先順位は、

 

①自炊したもの。
②そこにいる人の手で作られたもの。(定食など、厨房が見えるのがベスト)
ショートニングやマーガリン、植物油脂などが含まれていないもの。

 

くらい。そんなに厳密に管理していない。
現状では、平日なら練習500~600KJやれてれば増えることはないので、カロリーすら大分ざっくり計算である。

 

もう一つ、「仲間や友人と食事する事」も大事と考えている。
上記した通り、私にとって食事の第一目的は「ストレス解消」であるので、友人との食事はその効果を最大化してくれると考えるから。

 

サプリメントや食事のタイミングとかについても考えるところはあるし、現在摂取しているものもあるにはあるけど、今では些末なことだと思うので割愛。

(トレーニング直後の糖質補給は必須だと思うけど。)

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予想通り長くなってしまったけど大分スッキリした。ブログはいいな。

 

自分が今やるべきことは練習に必要十分なエネルギーを摂って、限られた時間の中で質の高い練習をし、しっかり栄養補給して回復させてあげる、というサイクルを継続させる事だが、これすら1年以上継続するのはなかなか難しいと思っている。

 

ま、強くなりたきゃやるしかないんだけど。

 

出来る限りやっていこう。あ、こんな時間だプロテイン飲もう。